プロゴルファーの定義
普段メディアを通じて私たちが目にし、名前を知っているプロゴルフプレーヤーは、ほんの一握りのトッププレーヤーである事は何となくお分かり頂いているかもしれませんが、実際にプロゴルフプレーヤーになるためにはどのような事をすればなれるのかを簡単に説明できればと思います。
ただここでいうプロというのは「自称」では無く男子なら公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)にプロ資格を与えられたという定義とさせていただきます。
男性の場合と女性の場合には仕組みが違う部分も多いので女性ツアープロに関しては別の記事で紹介したいと思います。
まずプロ資格を得るためにはどういった手順を経てプロとなれるのかという事ですが方法は大きく分けて2通り
① プロテストに合格する事
② アマチュア時にプロトーナメント競技で優勝しプロ宣言を行う
以上の2択であり、以上の2択以外には通称QTと呼ばれるクオリファイングトーナメントファイナルラウンドに進出し、ツアーメンバー資格を得たあとにトーナメントに出場して優秀な成績を残すというプロテストよりもさらに過酷と思われる方法があるにはあります。
しかし2択といえど99パーセント以上のプロは①のプロテストの道を進み合格してプロとなっておられます。一方これまでに、石川遼選手、松山英樹選手、金谷拓実選手が②の方法でツアープロとなっています。
厳密に言うと②の方法は優勝後、一定の有効期間内にプロ宣言をすることで1年間のツアーメンバー資格が与えられ、プロトーナメントに参加できるというものです。
男子ツアープロ資格取得への道~その1~
①毎年開催されているPGA資格認定プロテストに合格する事
受験資格 国籍は問わない・男性の場合は16歳以上(受験年度内にその年齢に達していることが必要(2018年1月1日~12月31日)に16歳を迎える者)
ここではわかりやすいように2018年度のPGA資格認定プロテストを例に挙げてみます
第一段階「プレ予選」2日間 受験者数143名
プロゴルファーになりたいというゴルファーの為に門戸は大きく開かれており、技量問わず、国籍問わず年齢が受験年度内に16歳になるのであれば誰にでも受ける資格があるのです。
本当技量は問わないという事で実際に1ラウンドのスコアが100を超え130近いプレーヤーの出場もあります。
受験料 54,000円
審査書類代 5,400円
合計 59,400円
全国2会場で開催され多くは関東と関西の2会場(2018年は兵庫県と千葉県)となり5月中旬から開催されます(申込み期間は同年3月初旬から4月中旬ごろまで)となっています。
2018年のプレ予選結果は
北六甲カントリー倶楽部・東コース:2日間:163ストロークまでの33位タイまでの36名/51名中
南茂原カントリークラブ:2日間:158ストロークまでの59位タイまでの63名/92名中
受験者143名中99名が第二段階「1次プロテストに進出」となっていて平均1ラウンド~81程度までのスコアの選手が
プレ予選を突破されています。
第二段階「1次プロテスト」2日間 受験者数228名
出場要件:
①第一段階プレ予選突破選手 99名
②以下の団体から1次プロテストへの推薦を得た者
東日本ゴルフ場支配人会連合会
静岡県ゴルフ場協会
中部ゴルフ連盟支配人会プロ部会
近畿地区プロゴルフ会
中四国プロゴルフ研修会
九州プロゴルフ研修会
全日本ゴルフ練習場連盟(関東支部、関西支部、中四国支部、九州支部)
中部ゴルフ練習場連盟
京都ゴルフ練習場協会
③PGAティーチングプロ
④前年度最終プロテスト出場者
⑤以下のアマチュア競技成績優秀者
A、日本学生ゴルフ選手権 4位~10位
B、日本アマゴルフ選手権 4位~10位
C、全日本アマチュアゴルファーズ選手権(旧・全日本パブリックアマ選手権)4位~10位
全国2会場にて6月中旬から開催
千葉夷隅ゴルフ倶楽部(東・南コース):2日間:153ストロークまでの68位タイまでの73名/112名中
東条の森カントリークラブ・東条コース:2日間:155ストロークまでの70位タイまでの71名/116名中
受験者228名中144名が第三段階「2次プロテストに進出」となっていて1ラウンド〜78程度までのスコアの選手が
1次プロテストを突破されています。
第三段階「2次プロテスト」3日間 受験者数407名
出場要件:
①第二段階1次プロテスト突破選手 144名
②以下の団体から2次プロテスト推薦を得た者
東日本ゴルフ場支配人会連合会
静岡県ゴルフ場協会
中部ゴルフ連盟支配人会プロ部会
近畿地区プロゴルフ会
中四国プロゴルフ研修会
九州プロゴルフ研修会
全日本ゴルフ練習場連盟(関東支部、関西支部、中四国支部、九州支部)
中部ゴルフ練習場連盟
京都ゴルフ練習場協会
③PGAティーチングプロ選考会による出場資格取得者
④以下のアマチュア競技成績優秀者
1.日本学生ゴルフ選手権 | 2位~3位 |
2.日本アマゴルフ選手権 | 2位~3位 |
3.日本オープンゴルフ選手権 | ローアマチュアを除く決勝ラウンド進出者 |
4.全日本パブリックアマ選手権(現:全日本アマチュアゴルファーズ選手権) | 優勝~3位 |
5.全国高等学校ゴルフ選手権 | 優勝者 |
6.日本ジュニア選手権 | 優勝者 |
7.JGAナショナルチームメンバー |
全国3会場にて7月中旬から開催
JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部:216ストロークまでの31位タイまでの32名/136名中
宍戸ヒルズカントリークラブ・東コース:215ストロークまでの27位タイまでの34名/145名中
三鈴カントリークラブ:218ストロークまでの30位タイまでの31名/126名中
受験者407名中90名が「第四段階最終プロテスト」に進出となっていて1ラウンド〜72程度までのスコアの選手が
2次プロテストを突破されています。
第四段階「最終プロテスト」4日間 受験者数133名
出場要件:
①第二段階1次プロテスト突破選手
④以下のアマチュア競技成績優秀者
1会場にて8月28日(火)~開催
登別カントリー倶楽部(北海道)
受験者数133名の所属先の内訳を独自に調査したところ
ゴルフ場所属90名
企業所属18名(一般企業・ゴルフ練習場等)
フリー24名
学生1名という内訳でありました。
やはりキャディー、練習生をしながらゴルフ場に所属している選手が多いです。
上位約50位タイまでが合格(2017年度は44位タイまでの50名が合格、1ラウンド平均74程度までの選手が合格となりました)
→手続きを経てPGA入会
最終プロテスト合格後
最終プロテストにて最終成績が50位タイまでにプロテスト合格となり同年12月に行われる入会セミナーに参加し
入会金460,000円を支払う事で晴れてプロゴルファーとなるのです。
しかし、プロテストに合格したからといっても自動的にトーナメントに出場できるわけではありません。
ここからがプロゴルファーとして本当の戦いが始まるのです。